ベトナム製電気自動車が登場

 街中をカラフルな車が5台連なって走っている。ガソリン車とは違い、煙を出さずに静かに走る。見慣れぬ車に、人々の目が釘付けになる。初のベトナム製電気自動車に試乗する乗客は、皆楽しそうで誇らしげでもある。
この電気自動車開発の投資家であるDang The Minhさんは、12人乗り電気自動車5台を完成させてからというもの、毎日のように自らハンドルを握り、試乗希望者を乗せてハノイ市内を周っている。
電気自動車の外見はガソリン車と何ら変わりはなく、装備も4輪、方向操作のハンドル、ギアと、操作の手順も全く同じだ。異なるのは電気エンジンによって走行する点だけだ。小型のバッテリー4つによりエンジンに電気が送られ、100キロ走行する毎にバッテリーの交換が必要となる。最高速度は時速45キロ、サイズは小型車が1.38m×3.8mで、最小回転半径4mと小回りが利き、「狭い路地の中でも移動できるため使い勝手が良い」とさっそく評判を呼んでいる。
Minhさんによると、電気自動車は有毒な煙を排出しないため環境に優しく騒音公害も引き起こさないという。その上、燃費はガソリン車に比べ、80%も節約できる。100キロ走行するためには、ガソリン車では約7万〜9万ドン(約4.7〜6ドル)の燃費が電気自動車では1万5,000〜1万6,000ドン(約1〜1.1ドル)で済むという。
価格については、Minhさんは「1台は1億5,000万ドン(約1万ドル)くらいです。同じタイプの中国製輸入車に比べ随分安いと思います。オーダーメイドも承っており、デザインにも自信があります」と話す。彼はすでに観光用、運搬用、病人搬送用、移動販売用など目的別に50種ほどのデザインを手がけてきた。
電気系統の設計を担当したDang Dai Haiさんは昨年10月にMinhさんと電気自動車の共同開発契約を結んだグループのメンバーで、中国から購入して電気自動車を解体し、Minhさんと研究に没頭した日々のことは忘れられないという。電気部分はHaiさんが、プラスチック部分はComposit応用技術所が担当した。メカは元エンジニアのMinhさんと親しい友人数名が担当した。研究の末、電気エンジンからプラスチックボディー、タイヤに至るまで全て国内で調達可能なことが分かった。メンバー全員が集まり、毎日十数時間を作業に費やし、約3カ月という記録的な短期間で見た目にも美しい電気自動車を完成させることができた。
以前、医療部門に投資をしていたMinhさんにとって自動車は専門外だった。彼は、「もし単純に利益だけを考えるなら、自分の専門分野でもない電気自動車の生産に何十億ドンも投資するというのはあまり賢い選択ではないですよね。やめたほうが良いと熱心に忠告してくれる人もいました」と語る。しかし、「首都の環境汚染問題を何とか解決したい」という熱い想い、ベトナム人の知恵に対する誇り、そして何よりも作業場を提供してくれたGia Lam電機工業のLuu Xuan Tinh社長の誠意ある援助により、Minhさんとその仲間は数々の障害を乗り越え成功を収めることができた。
Minhさんは「ハノイの道路で人にも環境にも安全な電気自動車だけが走っている光景を目にする日を夢見ています。この自動車が走ることにより、世界に類を見ない個性溢れる都市の街並み作りが実現すると期待しています」と語る。彼はベトナム製の電気自動車が国際市場での位置を確立することを信じている。これからは商品のネーミング、審査、セールスなど仕事が山積だが、最も高いハードルはすでに乗り越えたと言えるだろう。

(Thoi Bao Kinh Te Viet Nam)

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