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精力剤の効果は如何に

 上質美味な食べ物を探求する人々の中には、生殖機能を強化するため精力剤となる珍味を探し歩く男性も多い。しかし、知識不足が災いし、増強するつもりが減退する羽目になり無駄に金を注ぎ込んでしまった人も少なくない。
 午前2時、ホーチミン市11区にある薬膳料理専門店に足を運んだ。深夜だというのに、店は美女を連れた男盛りといった感じの男性客で賑わっていた。店主の話では、この男性たちは熱い夜を過ごすために滋養強壮料理で“充電”しているのだという。
 こうした専門店に限らず、個人的に貴重な動植物を入手し、精力剤作りに励む男性も多い。原材料となる物は通常高価で、入手困難な珍品も多く、また品物を熟知していないと騙されかねない。彼らの“料理”には多大な時間と手間がかかっているのだ。珍味に詳しいある男性に連れられホーチミン市5区にある珍品、希少品を取り扱う海産・水産物販売店に行った。ここでは魚の浮き袋やフカヒレが1キロ当たり250万〜800万ドン(約167〜533ドル)、タイ産ツバメの巣が1キロあたり2,500万ドン(約1,670ドル)、ベトナム産ツバメの巣が1キロあたり5,500万ドン(約3,670ドル)、冬中夏草が1キロあたり500万ドン(約333ドル)以上で売られていた。ホーチミン市Tan Binh区在住のDさんは1キロあたり1,200万〜1,500万ドン(約800〜1,000ドル)で虎骨膠を販売しており、男性たちの強壮と美肌に一役買っている。また、Binh Thanh区のT漢方医は、朝鮮人参、鹿角、タツノオトシゴ、トカゲなどの生薬の調合を行っている。
 青年実業家Nさんの家を訪ねると、嬉々とした様子で私を出迎え、アザラシの陰茎を1,800万ドン(約1,200ドル)で手に入れたのだと自慢気に見せてくれた。彼は、「男がこいつを食べればもう怖いものなしさ。たった1頭のオスが広い縄張りにハーレムを作るくらいだからね」と言う。「どうやって食べるんだい?」と聞くと彼は、「1回で食べ切っちゃうわけじゃないんだよ。ほんの少しかじるだけで効果てきめんなんだ」と説明してくれた。効果の如何は別として、こんな干乾びたモノがこれほど高価だとは驚きだ。
 腎臓は生殖機能を司る臓器だと考えられており、生殖機能を強化したければ、まず腎臓を強化しようとする。男性は下半身が言うことを聞かなくなると、腎臓の薬や腎臓に良い食べ物を摂ろうとする。特に“食べたパーツが自分の同じパーツに効く”と考えるようで、週1回のペースで山羊の陰部料理(陰茎および睾丸)や牛の陰茎の薬膳煮を食べる男性も多い。
 数十万ドンでヘビを買い、その生き血を酒に混ぜて飲む人もいる。ヘビは交尾の時間が長いため、ヘビの血を飲めば自分にも持久力がつき“延長戦”も難なくこなせるというわけだ。また、熊の手で精力がつくと言う人もいれば、タツノオトシゴ、トカゲなどの酒を求める人もおり、実に様々だ。
 ホーチミン市5区にある東洋医学会の総合診療所主任Huynh Van Quang漢方医は、「“食べたパーツが自分のパーツに効く”というのは迷信に過ぎず、心理的には効果があるかもしれませんが正しいとは言い切れません」と話す。事実、山羊の乳房のように男性生殖器に全く関係のない物でも、精力がつくとして多く食べられているし、鳥には人間のような生殖器がないにも関らず、烏骨鶏の薬膳煮も精力がつくと人気だ。また、Bang Cam漢方医によると、ヘビの血は血液の浄化作用、鎮痛作用などがあるが、生殖機能の増強に効果があるわけではないと指摘する。
 Quang漢方医は、「腎臓に良い食べ物と一口に言っても、それが陽性の食べ物か陰性の食べ物かを知る必要があります。それらを理解して初めて個々に効果的な食べ方ができるのです」と話す。例えば、冷え性の陰性体質の人は体を温める山羊肉や犬肉のような陽性の食べ物を、体が火照る陽性体質の人は体を冷やす陰性の食べ物を摂るべきなのだ。栄養の陰陽のバランスが取れて初めて腎臓に“精気”が充満して精力が漲り、生殖機能も高まるのである。昔の人々がよく山羊肉料理に豆腐を入れたのは、豆腐の陰性が山羊肉の強すぎる陽性を緩和するための知恵だったのだ。Quang漢方医は、妻と1人の子供を持つ42歳の男性患者Hさんのケースについて話してくれた。下半身が“弱く”なったHさんは、体を温める物を食べれば“強く”なるという友人のアドバイスに従い、辛みの効いた山羊肉料理を頻繁に食べていたが、症状の改善どころか、さらに衰えを感じるようになり相談に来たのだった。勧められた食べ物と処方された陰性を強める薬によって、Hさんの症状はみるみる回復した。Hさんは陽性体質だったのだ。Hさんは早速同じ悩みを持つ友人に、この特効薬について教えた。ところが1カ月後、Hさんに言われた通りのことを試したはずが、友人の症状はさらに悪化してしまった。この友人は常に手足が冷たく、汗をかくという陰性体質であったため、食事も薬もHさんと逆の物を摂らなければならなかったのだ。
 東洋医学の医師たちによると、生殖機能の衰えの原因は腎臓機能の低下、慢性の病気、年齢などの他にも多々あり、過度な頭脳労働によっても男性の性欲が減退する可能性があるという。しかし、これは一時的なものであって、仕事のストレスを和らげ、休息を取り、養生すればその衰えは回復する。性的不能に陥る多くの男性が、自分は腎臓に問題があると思っているが、実際は精神的な理由によるものが大半なのだ。生殖機能改善には食事に気を配るほか、適度な運動も必要とのことだ。

(Thanh Nien)
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