高値で売買される“良番”の電話番号

 “良番”とは、覚えやすく、加入者の希望に沿った番号のことだ。これらの番号は高値で売れるため、資産のひとつとされている。中国やタイなどでは国が番号を管理しており、歳入もしくは慈善事業の資金とするため競売にかけられる。一方ベトナムでは、これらの“良番”の収益が有効利用されているのはホーチミン市のみで、他の地域では“良番”は希少品として自由市場で高値で取引され、企業が購入したり、上司や恩師などへの贈答品として用いられたりする。
 1997年末、ホーチミン市人民委員会は“良番”に関する決議7001/QD-UB-KT号を公布し、固定電話の電話番号選択サービスによる収益は、インフラ整備の資金に充当すると規定した。決議の中で“良番”は4種類に分類され、それぞれに異なる価格が設定されている。最も高価なのは、8222222番、8444444番などのように末尾6桁が同じ数字の番号で、1番号当たり5,000万ドン(約3,300ドル)となっている。次に、8202020番、8223344番のように2組あるいは3組の数字で構成されている番号は同1,500万ドン(約1,000ドル)、また、8238823番、8456645番のような番号は、同800万ドン(約533ドル)、さらに加入者が自分で選択し、かつこれら3種類に含まれない番号は、同500万ドン(約333ドル)となる。ホーチミン市郵便局会計部のデータによると、同決議の施行からこれまでに、同市郵便局が固定電話の“良番”販売による収益は約31億ドン(約20万6,700ドル)に上るという。
 最近になってVinaPhoneもこの“資産”管理に乗り出した。第2地域通信サービスセンター(通信サービス会社)のNguyen Huu Kiem副社長は「規定によると、VinaPhoneの“良番”は自社の広告あるいはセールスに使用する場合のみ購入できます。各省、都市に番号を卸す際“良番”の単独取引は不可能で、全て必ず連番でのセットになっています。そのセットになった番号を各省、都市は郵便局やSimカードの取扱店にそれぞれ売るのです」と説明した。ホーチミン市3区Vo Van Tan通りの携帯電話ショップのオーナーは「仕入れた番号に“良番”が含まれていることは殆どありません」と話す。
 しかし、VinaPhoneの“良番”は自由市場に出回っており、例えば091.8888999番は2,500万ドン(約1,670ドル)、091.8888899番は2,000万ドン(約1,300ドル)の高値がついている。また、MobiFoneの“良番”も同様に高値で取引されている。希少品が好まれる傾向にあるため、“良番”を買い占め、転売して利益を得ようとする者も多い。
 現在、携帯電話は全国で約360万台が普及しており、VinaPhoneが200万台、MobiFoneが150万台、残りはその他の携帯電話会社がそれぞれ占めている。また、固定電話は全国で700万台近く普及しており、現在の年間成長率は約15%、毎年全国で携帯電話と固定電話が150万〜200万台ずつ増加している。そのため、“良番”の価値も上っている。
 固定電話の場合、各省、都市ごとに市外局番が異なるため、“良番”は数多く存在する。また携帯電話各社がそれぞれ異なる局番を管理し、新規登録される電話番号も急増しているため、将来は固定電話と同様に“良番”の価値が上がるだろう。しかし、現在は一部の人々が“良番”を直接管理し、巨額の利益を得ている。今後、ホーチミン市のように通信業界が携帯電話および固定電話の“良番”を管理、販売することが望まれる。

(Nguoi Lao Dong)

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