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ベトナムの慢性的な家政婦不足

 家政婦業は長年に渡り、慢性的な人材不足が続いている。Phu Nu紙の「女性求人募集」欄は家政婦の求人が常に3分の2以上を占めており、月給は50万〜60万ドン(約33.3〜40ドル)が相場だ。3区Cach Mang Thang Tam通りに住むNgocさんは、「家政婦を探すだけでも大変なのに、長期となると本当に難しいです」と話す。Ngocさんは、メコンデルタ地域から家政婦を何人も雇ったことがあるが、彼女たちは毎月少なくとも1回は帰省を要求するうえ、帰省したまま戻って来ない人も多く、大変な目に遭った。Ngocさんによると、住み込み3食付きで、月給70万ドン(約46.7ドル)程度の待遇ならば比較的探しやすいのではないかと言う。
 11区3 Thang 2通りにあるKhang Phu Hung家政婦斡旋会社のTon Hong Son副社長は、「現在、この職種の最低賃金は月給50万ドンとなっていますが、この金額で納得する人がいるかは疑問です。家政婦登録に訪れる人は、雇用主の家族構成、仕事内容などについて細かく知りたがります。複数の家事が条件の求人では、月給が60万ドン以上でもほとんど応募がありません」と話す。
 Phu Nu紙に何度も家政婦の求人広告を出している1区Nguyen Trung Truc通り在住のTamさんは、「うちは料理専門と掃除専門で2人欲しいんです。年寄り2人だけなのでそれほど汚れないし、家具も少なく、料理にしても掃除にしても仕事量は少ないと思うんですが、それでもなかなか決まらないんですよ」と話す。なぜ1人に両方の仕事を任せないのかと訊ねると、Tamさんは、「そうすれば仕事が多いから嫌だと必ず敬遠されます。それに、私は“何でも屋”を雇う気はないんです。料理を作るなら本当に料理のプロであって欲しいのです」と答えた。
 3区にある家政婦斡旋所のLe Thi Tinhさんによると、この業界は売り手市場であるため、求職者も高望み傾向にあるという。家事一般はもっての外、子供のお守りのみ、掃除洗濯のみ、老人介護のみといったように1種類の仕事しか引き受けないのだ。
 家政婦に当たり外れがあるのは今も昔も変わらない。家政婦希望者は低学歴、無職で家政婦のトレーニングを全く受けていないのが普通だ。さらに、彼女たちは家政婦を農閑期の出稼ぎ程度にしか考えていない。農作業の手が空いた時だけ、ホーチミン市に出て家政婦をするのである。Ton Hong Son副社長は、「家政婦は依然として自由業であるため、雇用主と被雇用者の関係は実に曖昧です。被雇用者が気に入らなければ辞め、雇用主が気に入らなければ追い出すといった具合です。現在、家政婦が極度に不足しているため、研修の余裕すらないのが現状です。人が見つかればそれだけで雇用主は喜び、家政婦希望者もすぐにお金になる仕事にありつきたいので、研修は二の次になってしまいます。家政婦の斡旋を行っている労働サービス機関でも、登録者があればすぐに派遣が決まってしまうのです」と話す。
 Khang Phu Hung社は、現在メコンデルタ地域の6カ所に事務所を設置し、ホーチミン市に派遣する家政婦を募集しているが、全ての求人には対応し切れない状況だ。

(Phu Nu)
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